(事業の許可)
第三条 電気事業(特定規模電気事業を除く。以下この節(第五条第七号及び第十七条第一項を除く。)において同じ。)を営もうとする者は、通商産業大臣の許可を受けなければならない。
2 前項の許可は、一般電気事業、卸電気事業及び特定電気事業の区分により行う。
(許可の申請)
第四条 前条第一項の許可を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を通商産業大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつてはその代表者の氏名及び住所
二 供給区域、供給の相手方たる一般電気事業者又は供給地点
三 電気事業の用に供する電気工作物に関する次の事項イ 発電用のものにあつては、その設置の場所、原動力の種類、周波数及び出力
ロ 変電用のものにあつては、その設置の場所、周波数及び出力
ハ 送電用のものにあつては、その設置の場所、電気方式、設置の方法、回線数、周波数及び電圧
ニ 配電用のものにあつては、その電気方式、周波数及び電圧
2 前項の申請書には、事業計画書、事業収支見積書その他通商産業省令で定める書類を添附しなければならない。
(許可の基準)
第五条 通商産業大臣は、第三条第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
一 その電気事業の開始が一般の需要、一般電気事業の需要又は供給地点における需要に適合すること。
二 その電気事業を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力があること。
三 その電気事業の計画が確実であること。
四 一般電気事業又は特定電気事業にあつては、その事業の用に供する電気工作物の能力がその供給区域又は供給地点における電気の需要に応ずることができるものであること。
五 一般電気事業にあつては、その事業の開始によつてその供給区域の全部又は一部について一般電気事業の用に供する電気工作物が著しく過剰とならないこと。
六 特定電気事業でその供給地点が一般電気事業者の供給区域内にあるものにあつては、その事業の開始によつて当該一般電気事業者の供給区域内の電気の使用者の利益が阻害されるおそれがないこと。
七 前各号に掲げるもののほか、一般電気事業及び卸電気事業にあつては、その事業の開始が電気事業の総合的かつ合理的な発達その他の公共の利益の増進のため必要かつ適切であること、特定電気事業にあつては、その事業の開始が公共の利益に照らして適切であること。
(許可証)
第六条 通商産業大臣は、第三条第一項の許可をしたときは、許可証を交付する。
2 許可証には、次の事項を記載しなければならない。
一 許可の年月日及び許可の番号
二 氏名又は名称及び住所
三 供給区域、供給の相手方たる一般電気事業者又は供給地点
四 電気事業の用に供する電気工作物に関する次の事項イ 発電用のものにあつては、その設置の場所、原動力の種類、周波数及び出力
ロ 変電用のものにあつては、その設置の場所、周波数及び出力
ハ 送電用のものにあつては、その設置の場所、電気方式、設置の方法、回線数、周波数及び電圧
ニ 配電用のものにあつては、その電気方式、周波数及び電圧
(事業の開始の義務)
第七条 電気事業者(特定規模電気事業者を除く。以下この節において同じ。)は、事業の許可を受けた日から十年(特定電気事業者(特定規模電気事業者を除く。以下この節において同じ。)にあつては、三年)以内において通商産業大臣が指定する期間内に、その事業を開始しなければならない。
2 通商産業大臣は、特に必要があると認めるときは、供給区域、供給の相手方たる一般電気事業者又は供給地点を区分して前項の規定による指定をすることができる。
3 通商産業大臣は、電気事業者から申請があつた場合において、正当な理由があると認めるときは、第一項の規定により指定した期間を延長することができる。
4 電気事業者は、その事業(第二項の規定により供給区域、供給の相手方たる一般電気事業者又は供給地点を区分して第一項の規定による指定があつたときは、その区分に係る事業)を開始したときは、遅滞なく、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
(供給区域等の変更)
第八条 電気事業者は、第六条第二項第三号の事項を変更しようとするときは、通商産業大臣の許可を受けなければならない。
2 第五条の規定は、前項の許可に準用する。
3 前条の規定は、第一項の場合(供給区域、供給の相手方たる一般電気事業者又は供給地点の減少の場合を除く。)に準用する。
(電気工作物等の変更)
第九条 電気事業者は、第六条第二項第四号の事項を変更しようとするときは、通商産業大臣に届け出なければならない。ただし、通商産業省令で定める軽微な変更をしようとするときは、この限りでない。
2 電気事業者は、第六条第二項第二号の事項に変更があつたとき、又は前項ただし書の通商産業省令で定める変更をしたときは、遅滞なく、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
(事業の譲渡し及び譲受け並びに法人の合併)
第十条 電気事業の全部の譲渡し及び譲受けは、通商産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 電気事業者たる法人の合併は、通商産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3 第五条の規定は、前二項の認可に準用する。
(承継)
第十一条 電気事業の全部の譲渡しがあり、又は電気事業者について相続若しくは合併があつたときは、電気事業の全部を譲り受けた者又は相続人若しくは合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人は、電気事業者の地位を承継する。
2 前項の規定により電気事業者の地位を承継した相続人は、遅滞なく、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
(削除)
第十二条 削除
(設備の譲渡し等)
第十三条 電気事業者(特定電気事業者を除く。以下この条において同じ。)は、その電気事業の用に供する設備を譲り渡し、又は所有権以外の権利の目的としようとするときは、通商産業大臣に届け出なければならない。ただし、通商産業省令で定める設備については、この限りでない。
2 前項の規定による届出をした電気事業者は、その届出が受理された日から二十日を経過した後でなければ、その届出に係る設備を譲り渡し、又は所有権以外の権利の目的としてはならない。
3 通商産業大臣は、第一項の規定による届出に係る設備を譲り渡し、又は所有権以外の権利の目的とすること(次項において「設備の譲渡し等」という。)がその届出をした電気事業者の電気事業の適確な遂行に支障を及ぼすおそれがないと認めるときは、前項に規定する期間を短縮することができる。
4 通商産業大臣は、第一項の規定による届出に係る設備の譲渡し等がその届出をした電気事業者の電気事業の適確な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、その届出をした電気事業者に対し、その届出を受理した日から二十日以内に限り、その届出に係る設備の譲渡し等を変更し、又は中止すべきことを命ずることができる。
(事業の休止及び廃止並びに法人の解散)
第十四条 電気事業者は、電気事業の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、通商産業大臣の許可を受けなければならない。
2 電気事業者たる法人の解散の決議又は総社員の同意は、通商産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3 通商産業大臣は、電気事業の休止若しくは廃止又は法人の解散により公共の利益が阻害されるおそれがないと認めるときでなければ、第一項の許可又は前項の認可をしてはならない。
(事業の許可の取消し等)
第十五条 通商産業大臣は、電気事業者が第七条第一項の規定により指定した期間(同条第三項の規定による延長があつたときは、延長後の期間。以下同じ。)内に事業を開始しないときは、第三条第一項の許可を取り消すことができる。
2 通商産業大臣は、前項に規定する場合を除くほか、電気事業者がこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるときは、第三条第一項の許可を取り消すことができる。
3 通商産業大臣は、前二項に規定する場合を除くほか、卸電気事業者の卸電気事業の用に供する電気工作物が第二条第一項第三号の通商産業省令で定める要件に該当しなくなつた場合において、当該要件に該当するものとなることが見込まれないと認めるときは、第三条第一項の許可を取り消すことができる。
4 通商産業大臣は、第一項又は第二項に規定する場合を除くほか、特定電気事業者が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、第三条第一項の許可を取り消し、又はその供給地点を減少することができる。
一 その特定電気事業を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力を有しなくなつたこと。
二 その特定電気事業の用に供する電気工作物の能力がその供給地点における電気の需要に応ずることができないものとなつたこと。
三 前二号に規定する場合を除くほか、その特定電気事業が公共の利益を阻害するものとなつたこと。
5 通商産業大臣は、前各項の規定による許可の取消しをしたときは、理由を記載した文書をその電気事業者に送付しなければならない。
第十六条 通商産業大臣は、第八条第一項の許可を受けた電気事業者が同条第三項において準用する第七条第一項の規定により指定した期間内にその増加する供給区域において、その増加する供給の相手方たる一般電気事業者に対し、又はその増加する供給地点において事業を開始しない。ときは、その許可を取り消すことができる。
2 通商産業大臣は、一般電気事業者がその供給区域の一部において一般電気事業を行なつていない場合において、公共の利益を阻害すると認めるときは、その一部について供給区域を減少することができる。
3 通商産業大臣は、特定電気事業者がその一部の供給地点において特定電気事業を行つていない場合において、公共の利益を阻害すると認めるときは、その供給地点を減少することができる。
4 前条第五項の規定は、前三項の場合に準用する。
(特定規模電気事業の届出)
第十六条の二 一般電気事業者以外の者は、特定規模電気事業を営もうとするときは、通商産業省令で定めるところにより、氏名又は名称及び住所その他通商産業省令で定める事項を記載した書類を添えて、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
2 特定規模電気事業者は、前項の事項を変更しようとするときは、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
3 特定規模電気事業者は、その事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
(特定規模電気事業の承継)
第十六条の三 特定規模電気事業の全部の譲渡しがあり、又は特定規模電気事業者について相続若しくは合併があつたときは、特定規模電気事業の全部を譲り受けた者又は相続人若しくは合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人は、特定規模電気事業者の地位を承継する。
2 前項の規定により特定規模電気事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。
(特定供給)
第十七条 電気事業を営む場合及び次に掲げる場合を除き、電気を供給する事業を営もうとする者(一般電気事業者を除く。)は、供給の相手方及び供給する場所ごとに、通商産業大臣の許可を受けなければならない。
一 専ら一の建物内又は通商産業省令で定める構内の需要に応じ電気を供給するための発電設備により電気を供給するとき。
二 一般電気事業、特定電気事業又は特定規模電気事業の用に供するための電気を供給するとき。
2 通商産業大臣は、前項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
一 電気を供給する事業を営む者が供給の相手方と通商産業省令で定める密接な関係を有すること。
二 供給する場所が一般電気事業者の供給区域内又は特定電気事業者の供給地点内にあるものにあつては、当該一般電気事業者の供給区域内又は当該特定電気事業者の供給地点内の電気の使用者の利益が阻害されるおそれがないこと。