(供給義務等)
第十八条 一般電気事業者は、正当な理由がなければ、その供給区域における一般の需要(特定電気事業者が第三条第一項又は第八条第一項の許可を受けたところにより、特定電気事業を開始した供給地点(以下「事業開始地点」という。)における需要及び特定規模需要を除く。)に応ずる電気の供給を拒んではならない。
2 一般電気事業者は、供給約款又は選択約款により電気の供給を受ける者の利益を阻害するおそれがあるときその他正当な理由がなければ、その供給区域における特定規模需要(その一般電気事業者以外の者から電気の供給を受け、又はその一般電気事業者と交渉により合意した料金その他の供給条件により電気の供給を受けているものを除く。)に応ずる電気の供給を拒んではならない。
3 特定電気事業者は、正当な理由がなければ、その供給地点における需要に応ずる電気の供給を拒んではならない。
4 一般電気事業者及び卸電気事業者は、一般電気事業者にその一般電気事業の用に供するための電気の供給を約しているときは、正当な理由がなければ、電気の供給を拒んではならない。一般電気事業者がその供給区域内に供給地点を有する特定電気事業者と第二十四条の二第一項の補完供給契約を締結しているときも、同様とする。
5 一般電気事業者は、その供給区域以外の地域における一般の需要に応じ、又はその供給区域内の事業開始地点における需要に応じ電気を供給してはならない。
6 一般電気事業者及び卸電気事業者は、第三条第一項又は第八条第一項の許可を受けたところによるのでなければ、一般電気事業者にその一般電気事業の用に供するための電気を供給してはならない。
7 特定電気事業者は、第三条第一項又は第八条第一項の許可を受けた供給地点以外の供給地点における需要に応じ電気を供給してはならない。
(一般電気事業者の供給約款等)
第十九条 一般電気事業者は、一般の需要(特定規模需要を除く。)に応ずる電気の供給に係る料金その他の供給条件について、通商産業省令で定めるところにより、供給約款を定め、通商産業大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 通商産業大臣は、前項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、同項の認可をしなければならない。
一 料金が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものであること。
二 料金が供給の種類により定率又は定額をもつて明確に定められていること。
三 一般電気事業者及び電気の使用者の責任に関する事項並びに電気計器その他の用品及び配線工事その他の工事に関する費用の負担の方法が適正かつ明確に定められていること。
四 特定の者に対して不当な差別的取扱いをするものでないこと。
3 一般電気事業者は、第一項後段の規定にかかわらず、料金を引き下げる場合その他の電気の使用者の利益を阻害するおそれがないと見込まれる場合として通商産業省令で定める場合には、通商産業省令で定めるところにより、第一項の認可を受けた供給約款(次項の規定による変更の届出があつたときは、その変更後のもの。以下この条において同じ。)で設定した料金その他の供給条件を変更することができる。
4 一般電気事業者は、前項の規定により料金その他の供給条件を変更したときは、通商産業省令で定めるところにより、変更後の供給約款を通商産業大臣に届け出なければならない。
5 通商産業大臣は、前項の規定による届出に係る供給約款が次の各号のいずれかに該当しないと認めるときは、当該一般電気事業者に対し、相当の期限を定め、その供給約款を変更すべきことを命ずることができる。
一 料金が供給の種類により定率又は定額をもつて明確に定められていること。
二 一般電気事業者及び電気の使用者の責任に関する事項並びに電気計器その他の用品及び配線工事その他の工事に関する費用の負担の方法が適正かつ明確に定められていること。
三 特定の者に対して不当な差別的取扱いをするものでないこと。
6 一般電気事業者は、その一般電気事業の用に供する設備の効率的な使用その他の効率的な事業運営に資すると見込まれる場合には、料金及びその料金を適用するために必要となるその他の供給条件について第一項の認可を受けた供給約款で設定したものと異なる供給条件を設定した約款を、電気の使用者が供給約款に代えて選択し得るものとして、定めることができる。
7 一般電気事業者は、前項の規定により約款を定めたときは、通商産業省令で定めるところにより、その約款(以下「選択約款」という。)を通商産業大臣に届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。
8 通商産業大臣は、前項の規定による届出に係る選択約款が次の各号のいずれかに該当しないと認めるときは、当該一般電気事業者に対し、相当の期限を定め、その選択約款を変更すべきことを命ずることができる。
一 当該一般電気事業者の一般電気事業の用に供する設備の効率的な使用その他の効率的な事業運営に資すること。
二 第一項の認可を受けた供給約款により電気の供給を受ける者の利益を阻害するおそれがないこと。
三 料金が定率又は定額をもつて明確に定められていること。
四 特定の者に対して不当な差別的取扱いをするものでないこと。
(一般電気事業者の最終保障約款)
第十九条の二 一般電気事業者は、その供給区域における特定規模需要(その一般電気事業者以外の者から電気の供給を受け、又はその一般電気事業者と交渉により合意した料金その他の供給条件により電気の供給を受けているものを除く。)に応ずる電気の供給を保障するための電気の供給に係る料金その他の供給条件について約款を定め、通商産業省令で定めるところにより、通商産業大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 通商産業大臣は、前項の規定による届出に係る約款が次の各号のいずれかに該当しないと認めるときは、当該一般電気事業者に対し、相当の期限を定め、その約款(以下「最終保障約款」という。)を変更すべきことを命ずることができる。
一 料金が供給の種類により定率又は定額をもつて明確に定められていること。
二 一般電気事業者及び電気の使用者の責任に関する事項並びに電気計器その他の用品及び配線工事その他の工事に関する費用の負担の方法が適正かつ明確に定められていること。
三 特定の者に対して不当な差別的取扱いをするものでないこと。
四 社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、最終保障約款により電気の供給を受ける者の利益を著しく阻害するおそれがあるものでないこと。
(供給約款等の公表義務)
第二十条 一般電気事業者は、第十九条第一項の規定により供給約款の認可を受け、同条第四項の規定により供給約款の変更の届出をし、若しくは第二十三条第三項の規定による供給約款の変更があつたとき、第十九条第七項の規定により選択約款の届出をしたとき、又は前条第一項の規定により最終保障約款の届出をしたときは、その供給約款、選択約款又は最終保障約款をその実施の日の十日前から、営業所及び事務所において、公衆の見やすい箇所に掲示しておかなければならない。
(一般電気事業者の供給約款等による供給の義務)
第二十一条 一般電気事業者は、第十九条第一項の認可を受けた供給約款(同条第四項の規定による変更の届出があつたときは、その変更後のもの)(第二十三条第三項の規定による変更があつたときは、その変更後のもの)又は第十九条第七項の規定による届出をした選択約款以外の供給条件により、一般の需要(特定規模需要を除く。)に応じ電気を供給してはならない。ただし、振替供給を行うとき、及びその供給約款又は選択約款により難い特別の事情がある場合において、通商産業大臣の認可を受けた料金その他の供給条件(第二十三条第三項の規定による変更があつたときは、その変更後のもの)により供給するときは、この限りでない。
2 一般電気事業者は、その供給の相手方と料金その他の供給条件について交渉により合意した場合を除き、第十九条の二第一項の規定による届出をした最終保障約款以外の供給条件により、その供給区域における特定規模需要に応じ電気を供給してはならない。ただし、振替供給を行うときは、この限りでない。
(卸供給の供給条件)
第二十二条 一般電気事業者、卸電気事業者又は卸供給事業者は、通商産業大臣に届け出た料金その他の供給条件(次条第三項の規定による変更があつたときは、その変更後のもの)によるのでなければ、卸供給を行つてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一 一般電気事業者が実施する入札(第五項の規定による公表があつたものに限る。)に応じて落札した供給条件により卸供給を行うとき。
二 供給条件を定め難い特別の事情がある場合において、通商産業大臣が期限を付して承認したとき。
2 前項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から二十日を経過した後でなければ、その届出に係る卸供給を開始してはならない。
3 通商産業大臣は、第一項の規定による届出に係る料金その他の供給条件が第十九条第二項各号のいずれにも適合していると認めるときは、前項に規定する期間を短縮することができる。
4 通商産業大臣は、第一項の規定による届出に係る料金その他の供給条件が第十九条第二項各号のいずれかに適合していないと認めるときは、その届出をした者に対し、その届出を受理した日から二十日以内に限り、その料金その他の供給条件を変更すべきことを命ずることができる。
5 卸供給を受けようとする一般電気事業者は、その卸供給を行う者及びその供給条件を入札により決定しようとする場合において、その入札の実施の方法が通商産業省令で定める要件に該当するものであるときは、その旨を、通商産業省令で定めるところにより、公表することができる。
6 一般電気事業者は、前項の規定による公表をしたときは、同項の通商産業省令で定める要件に該当する方法により、その入札を実施しなければならない。
7 第一項第一号の場合は、その卸供給を行う一般電気事業者、卸電気事業者又は卸供給事業者は、その供給条件を、通商産業省令で定めるところにより、通商産業大臣に届け出なければならない。
(供給約款等に関する命令及び処分)
第二十三条 通商産業大臣は、電気の料金その他の供給条件が社会的経済的事情の変動により著しく不適当となり、公共の利益の増進に支障があると認めるときは、一般電気事業者に対し、相当の期限を定め、第十九条第一項の認可を受けた供給約款(同条第四項の規定による変更の届出があつたときは、その変更後のもの)又は第二十一条第一項ただし書の認可を受けた料金その他の供給条件(第三項の規定による変更があつたときは、その変更後の供給約款又は料金その他の供給条件)の変更の認可を申請すべきことを命ずることができる。
2 通商産業大臣は、前条第一項の規定による届出に係る料金その他の供給条件(次項の規定による変更があつたときは、その変更後のもの)が社会的経済的事情の変動により著しく不適当となり、公共の利益の増進に支障があると認めるときは、一般電気事業者、卸電気事業者又は卸供給事業者に対し、相当の期限を定め、その料金その他の供給条件を変更すべきことを命ずることができる。
3 通商産業大臣は、前二項の規定による命令をした場合において、前二項の期限までに認可の申請又は変更の届出がないときは、供給約款又は料金その他の供給条件を変更することができる。
(特定電気事業者の供給条件)
第二十四条 特定電気事業者は、電気の料金その他の供給条件を定め、通商産業省令で定めるところにより、通商産業大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 通商産業大臣は、前項の規定による届出に係る料金その他の供給条件が次の各号のいずれかに該当しないと認めるときは、当該特定電気事業者に対し、相当の期限を定め、その料金その他の供給条件を変更すべきことを命ずることができる。
一 料金が定率又は定額をもつて明確に定められていること。
二 特定電気事業者及び電気の使用者の責任に関する事項並びに電気計器その他の用品及び配線工事その他の工事に関する費用の負担の方法が適正かつ明確に定められていること。
三 特定の者に対して不当な差別的取扱いをするものでないこと。
四 社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、電気の使用者の利益を阻害するおそれがあるものでないこと。
3 特定電気事業者は、第一項の規定による届出をした料金その他の供給条件を、その実施の日までに、その供給地点において周知させるための措置をとらなければならない。
4 特定電気事業者は、第一項の規定による届出をした料金その他の供給条件以外の供給条件により、その供給地点における需要に応じ電気を供給してはならない。ただし、振替供給を行うときは、この限りでない。
(補完供給契約)
第二十四条の二 一般電気事業者は、その供給区域内に供給地点を有する特定電気事業者と補完供給契約(事故その他の通商産業省令で定める事由により、特定電気事業者がその特定電気事業の用に供する電気に不足が生じた場合に、その特定電気事業者に対して、その不足する電気の供給(振替供給を除く。)を行うことを約する契約をいう。以下同じ。)を締結しようとするときは、その供給に係る料金その他の供給条件について、通商産業大臣の認可を受けなればならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 第十九条第二項の規定は、前項の認可に準用する。
3 通商産業大臣は、補完供給契約に関して、一般電気事業者とその供給区域内に供給地点を有する特定電気事業者との間で協議をすることができず、又は協議が調わない場合で、その供給地点の電気の使用者の利益が阻害されるおそれがあると認めるときは、当該一般電気事業者及び特定電気事業者に対して、料金その他の供給条件を指示して、補完供給契約を締結すべきことを命ずることができる。
4 前項の規定による命令があつたときは、その命令を受けた一般電気事業者は、同項の規定による指示に係る料金その他の供給条件について、第一項の認可を受けたものとみなす。
5 第二十三条第一項及び第三項の規定は、第一項の認可を受けた料金その他の供給条件(前項の規定により第一項の認可を受けたものとみなされたものを含む。)に準用する。
(振替供給)
第二十四条の三 通商産業大臣が指定する電気事業者(以下「指定電気事業者」という。)は、振替供給(一般電気事業、特定電気事業又は特定規模電気事業の用に供するための電気に係るものであつて、通商産業省令で定めるものに限る。以下この条において同じ。)に係る料金その他の供給条件について振替供給約款を定め、通商産業省令で定めるところにより、通商産業大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 指定電気事業者は、前項の規定による届出をした振替供給約款以外の供給条件により振替供給を行つてはならない。ただし、振替供給約款により難い特別の事情がある場合において、通商産業大臣が承認したときは、この限りでない。
3 通商産業大臣は、公共の利益の増進に支障があると認めるときは、指定電気事業者に対し、相当の期限を定め、その振替供給約款を変更すべきことを命ずることができる。
4 指定電気事業者は、第一項の規定による届出をしたときは、通商産業省令で定めるところにより、その振替供給約款を公表しなければならない。
5 通商産業大臣は、指定電気事業者が正当な理由なく振替供給を拒んだときは、その指定電気事業者に対し、振替供給を行うべきことを命ずることができる。
(接続供給)
第二十四条の四 一般電気事業者は、接続供給(特定規模電気事業を営む他の者から受電した一般電気事業者が、同時に、その受電した場所以外のその供給区域内の場所(事業開始地点を除く。)において、変動範囲(特定規模電気事業を営む他の者がその供給の相手方の需要に応ずるために必要とする特定規模電気事業の用に供するための電気の量の変動について、通商産業省令で定める範囲をいう。以下この項において同じ。)内の当該他の者のその特定規模電気事業の用に供するための電気の量の変動に応じて、当該他の者に対して、電気の供給を行うとともに、事故により当該他の者がその特定規模電気事業の用に供する電気に不足が生じた場合に、変動範囲を超えて、当該他の者に対して、その不足する電気の供給を行うことをいう。以下同じ。)に係る料金その他の供給条件について、通商産業省令で定めるところにより、接続供給約款を定め、通商産業省令で定めるところにより、通商産業大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 一般電気事業者は、前項の規定による届出をした接続供給約款以外の供給条件により接続供給を行つてはならない。ただし、接続供給約款により難い特別の事情がある場合において、通商産業大臣が承認したときは、この限りでない。
3 通商産業大臣は、第一項の規定による届出に係る接続供給約款が次の各号のいずれかに該当しないと認めるときは、当該一般電気事業者に対し、相当の期限を定め、その接続供給約款を変更すべきことを命ずることができる。
一 供給約款又は選択約款により電気の供給を受ける者の利益を阻害するおそれがないこと。
二 特定規模電気事業を営む者が接続供給を受けることを著しく困難にするおそれがないこと。
三 料金が定率又は定額をもつて明確に定められていること。
四 一般電気事業者及び特定規模電気事業を営む者の責任に関する事項並びに電気計器及び工事に関する費用の負担の方法が適正かつ明確に定められていること。
五 特定の者に対して不当な差別的取扱いをするものでないこと。
4 一般電気事業者は、第一項の規定による届出をしたときは、通商産業省令で定めるところにより、その接続供給約款を公表しなければならない。
5 通商産業大臣は、一般電気事業者が正当な理由なく接続供給を拒んだときは、その一般電気事業者に対し、接続供給を行うべきことを命ずることができる。
(供給区域外の供給)
第二十五条 一般電気事業者は、その供給区域以外の地域における需要に応じ電気を供給しようとするときは、供給の相手方及び供給する場所ごとに、通商産業大臣の許可を受けなければならない。ただし、特定規模電気事業として供給するとき、一般電気事業、特定電気事業又は特定規模電気事業の用に供するための電気を供給するとき、及び振替供給(一般電気事業、特定電気事業又は特定規模電気事業の用に供するための電気に係るものに限る。)を行うときは、この限りでない。
2 通商産業大臣は、前項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
一 その供給が他の一般電気事業者の供給区域における需要に応じ行われるものであるときは、当該他の一般電気事業者がその供給を行うことが容易かつ適切でないこと。
二 その供給が特定電気事業者の事業開始地点における需要に応じ行われるものでないこと。
(電圧及び周波数)
第二十六条 電気事業者(卸電気事業者及び特定規模電気事業者を除く。以下この条において同じ。)は、その供給する電気の電圧及び周波数の値を通商産業省令で定める値に維持するように努めなければならない。
2 通商産業大臣は、電気事業者の供給する電気の電圧又は周波数の値が前項の通商産業省令で定める値に維持されていないため、電気の使用者の利益を阻害していると認めるときは、電気事業者に対し、その値を維持するため電気工作物の修理又は改造、電気工作物の運用の方法の改善その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
3 電気事業者は、通商産業省令で定める方法により、その供給する電気の電圧及び周波数を測定し、その結果を記録しておかなければならない。
(電気の使用制限等)
第二十七条 通商産業大臣は、電気の需給の調整を行わなければ電気の供給の不足が国民経済及び国民生活に悪影響を及ぼし、公共の利益を阻害するおそれがあると認められるときは、その事態を克服するため必要な限度において、政令で定めるところにより、使用電力量の限度、使用最大電力の限度、用途若しくは使用を停止すべき日時を定めて、一般電気事業者、特定電気業者若しくは特定規模電気事業者の供給する電気の使用を制限し、又は受電電力の容量の限度を定めて、一般電気事業者、特定電気業者若しくは特定規模電気事業者からの受電を制限することができる。